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イーデザイン損害保険株式会社
東京海上グループならではの安心の事故対応とサービスを提供するネット自動車保険「&e」を提供する。出稿量で成果が左右しやすいCMのクリエイティブとしての評価をするためにPlayAdsを活用。また、他社サービスのCMも検証し、競合と自社CMの比較にも活用。
競合及び、過去の自社CMの検証
直近の自社CMの検証
3つの観点で情報を分析
CM変更内容の影響可視化
(自社)
伝えたいことが
適切に伝わっているか検証
(自社・競合)
検証結果から他メディアに合わせた
改善材料の獲得
(自社)
検証結果を社内で共有、施策に繋げる
制作チームと連携し
CM制作精度向上
保険は契約者やその家族にとって関心が低いサービスだと考えています。そのため、サービスを検討していただくためには、CMなどで認知度を高め、第一想起率を高めることが特に重要です。しかし、CMに出演するタレントを隠すと、どの会社のCMかわからないほど、各社のCMの構成や訴求ポイントは似ています。
そのような状況下で認知を拡大していくためには、メディアプラン、出稿量、そしてクリエイティブが重要なわけですが、メディアプランニングが適切で、いい枠に出稿することができているならば、勝負を決めるのはCMのクリエイティブです。しかし先程お伝えしたように、各社のCMは似通っているため「イーデザイン損保」に限らず、どのようにサービスを表現していくかは保険業界全体の課題になっていると考えています。
そこで重要なのは、クリエイティブが自社の方針に沿っているか、また、お客様の視点で他社サービスと比較した際、相対的に記憶に残るかどうかです。前提として保険に関心のない方が大半な中、どれだけ素晴らしいサービス・企画を生み出したとしても、お客様に伝わっていなければ意味がありません。なので、我々のCMが「お客様の視点で伝わるクリエイティブ」になっているのか把握する必要がありました。
理由は2つあります。1つ目の理由は、お客様の視点で伝わるクリエイティブかどうかを調査したかったからです。これまでデプス調査は実施していましたが、可能な限り、一定以上のユーザーを対象に市場の声を調査したかったため、PlayAdsを活用させていただきました。
2つ目の理由は、他社のCMも調査可能だったからです。他社のCMも含めて、一定数のユーザーに対して調査・評価できるサービスはPlayAdsの他にあまりありません。また、比較対象とした競合サービスは、保険業界において優れたコミュニケーションを実践しているため、これを徹底的に研究し、自社サービスのCM制作に活かしたいと考えました。
活用目的は大きく3つあります。1つ目はCMのタレントを変更したことが良かったのかどうかを調査するためです。2つ目は先程お伝えしたように競合サービスのCMと比較して我々が伝えたいこととユーザーに伝わっていることが一致しているのかどうかを調査するためです。
コンテの段階で検証し、その結果を元に制作するのがPlayAdsの正しい活用方法だと思いますが、検証が事後になったとしても伝えたいことが適切に伝わっているのか把握・理解しなくてはいけないと思います。
調査結果は社長や取締役が集まる全体のマーケティングの会議で報告しています。その会議はCMのスタート段階で今回のキャンペーンはよかったのか悪かったのかを報告する場になります。サイトセッション等定量的にわかるデータや、広告によるアクティベーションなども調査し報告しています。しかし、このようなデータはCMの出稿量で変わりやすい指標です。そのため、クリエイティブそのものの評価はPlayAdsによって「競合と全く同条件で比較した際に、ユーザーにどのように評価されているのか」を調査し、その結果を報告しています。
3つ目は動画広告制作の際に参考にするためです。動画広告の基本的な設計はテレビCMを軸に考えます。しかし、YouTubeやコネクテッドTV用の動画広告にするための修正の方針を決める際は、PlayAdsで調査したユーザーの声を元に、ロゴの位置や訴求の変更などを行っています。
CM出演タレントの変更を検討する際や、新たにCMを制作する際にはコストがかかります。そのため今後は、コンテの段階で競合サービスのCMと比較する調査を行い、その結果を判断材料にするということも検討しています。生成AIの活用により、コンテの段階でも知財やプライバシーを担保した上で確度高くリーズナブルな検証が可能になると思います。
これまではCMの効果を評価する際に見ていたのは、契約数や継続数など営業的なKPI指標と、認知・想起等その施策自体のゴールとなる指標の大きく2つだけでした。しかし、PlayAdsの調査によってCMのクリエイティブとしての評価ができるようになりました。
テレビCMの影響はクリエイティブの内容よりも投下量などメディアバイイングが要因として重要視されやすく、クリエイティブそのものの評価がされづらい状況でした。しかしPlayAdsによってクリエイティブへのユーザーの声や反応を可視化できるようになったことで、クリエイティブそのものを評価できるようになりました。
業界ごとのペインポイント・ノーム値もそれぞれ違うので、業界ごとでCMの勝ち筋・勝ちクリエイティブが明示されているとよりよいと思います。私が注視しているのは、過去の取り組みと比較してよかったのかどうかと、未来に取り組もうとしている見立てとギャップがあるのかどうかと、競合と比較してうまくいっているのかどうかの3つです。3つめの競合と比較して、というのは非常に重要な視点であると考えています。そのため業界や課題が似ているプロダクト毎にノームや偏差値みたいなものがあると精度高く評価できると思います。
検証のタイミングに関わらず、お客様の声を聞いて、そのファクトに基づいて判断することにこだわった方がいいと思います。現場のクリエイターにしても、マーケターにしても、「お客様に聞いた方がいいのでは」というモヤモヤは解消した方が後悔がないと思います。
クリエイターの専門性とマーケターが直感的にお客様にきいた方がいいと思ったことは聞いたほうがいい。マーケティングにおいて当たり前のことではありますが、ユーザーファーストを実践し、事前に向き合った方がいいと思います。
ベネッセコーポレーションで新規事業の立ち上げや商品開発に携わり、その後、ニフティ、リクルート、楽天、ヤフーにてデジタルマーケティングなどを中心に従事し、様々な変革を主導。その後総合人材サービスを展開するパーソルホールディングスにてCDO(Chief Data Officer)兼グループデジタル変革推進本部本部長としてグループ全体のDXやパーソルテンプスタッフのDXに従事。その後2021年にイーデザイン損害保険にてCMOに就任しつつ、パーソルテンプスタッフではデジタル戦略アドバイザーに就任。パラレルキャリアとしてマーケティングにおいてデータの活用を重視し、デジタルマーケティングを通じた企業変革に取り組んでいる。